問題
とする。このとき、以下のことが成り立つことを示せ。
任意の実数に対し、である。
方程式はただひとつの実数解をもち、となる。
方針
とりあえず微分してみたくなるが。はを利用する。
解答
に対してとすると、である。かっこの中身をと置くと、からの時だから、でもある。
だから、として、かっこの中身をとすると、である。
はに関しての単調増加関数で、かつだから、にとなるが存在する。したがって、にとなるがただひとつ存在する。
解説
のTaylor展開を題材にした問題である。実際に上記のを用いて、などと置くと、
となり、が単調減少であることが分かる。であるから、がわかり、、したがってが分かる。
はを利用すれば良い。一般に、と置いた時、が奇数であればはただひとつの実数解を持ち、が偶数であれば、である。証明は、と置いて微分すれば簡単である。
コメント
[…] 1994年東京大学理系数学問題1 指数関数とネイピア数 […]