\(\alpha\)が作図可能であるための必要十分条件は以下が成り立つような整数\(n\)と、実数列\(\sqrt{\alpha_0}, \sqrt{\alpha_1}, \cdots, \sqrt{\alpha_{n-1}}\)が存在すること、となる。
- \(K_0 = \mathbb{Q}\)
- \(K_{i+1}=K_i(\sqrt{\alpha_i}), \sqrt{\alpha_i}\notin K_i, \alpha_i \in K_i (i = 0, 1, \cdots, n-1)\)
- \(\alpha \in K_n\)
【証明】
\([K_{i+1}]:K_i = [K_i(\sqrt{\alpha_i}):K_i] = 2\)
となる。したがって、\(\alpha\)を作図可能な数とした時、\(\mathbb{Q}(\alpha)/\mathbb{Q}\)の拡大次数は\(2^n\)に等しい。
ここで、\(\cos{\frac{\pi}{3}}\)が作図可能であると仮定する。ところが、\(\cos{\frac{\pi}{3}}\)の最小多項式は\(x^3-\frac{3}{4}x-\frac{1}{8}\)であり、\(\mathbb{Q}(\cos{\frac{\pi}{3}})/\mathbb{Q}\)は\(3\)次拡大となる。\(2^n = 3\)を満たす整数\(n\)は存在しないから、\(\cos{\frac{\pi}{3}}\)は作図可能な数ではない。
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