問題
\(1\)辺の長さが\(1\)の正方形を底面とする四角柱\(OABC-DEFG\)を考える。\(3\)点\(P, Q, R\)を、それぞれ辺\(AE\)、辺\(BF\)、辺\(CG\)上に、\(4\)点\(O, P, Q, R\)が同一平面上にあるようにとる。四角形\(OPQR\)の面積を\(S\)とおく。また、\(\angle{AOP}\)を\(\alpha\)、\(\angle{COR}\)を\(\beta\)とおく。
\((1)\) \(S\)を\(\tan{\alpha}\)と\(\tan{\beta}\)を用いて表わせ。
\((2)\) \(\alpha+\beta = \frac{\pi}{4}, S = \frac{7}{6}\)であるとき、\(\tan{\alpha} + \tan{\beta}\)の値を求めよ。さらに、\(\alpha \leq \beta\)のとき、\(\tan{\alpha}\)を求めよ。
方針
座標設定するのが簡単そうである。
解答
\((1)\) \(A = (1, 0, \tan{\alpha}), B = (0, 1, \tan{\beta})\)とおく。$$S = \sqrt{|OA|^2|OB|^2-(OA\cdot OB)^2}$$ $$ = \sqrt{(1+\tan^2{\alpha})(1+\tan^2{\beta})-(\tan{\alpha}\tan{\beta})^2}$$ $$ = \sqrt{1+\tan^2{\alpha} + \tan^2{\beta}}$$となる。
\((2)\) \(\tan{\alpha}+\tan{\beta} = x, \tan{\alpha}\tan{\beta} = y\)とおく。$$\tan{(\alpha+\beta)} = \frac{\tan{\alpha}+\tan{\beta}}{1-\tan{\alpha}\tan{\beta}}$$であるが、\(\alpha+\beta=\frac{\pi}{4}\)より\(\tan{(\alpha+\beta)}=1\)だから、\(1=\frac{x}{1-y}\)である。また、\((1)\)から$$S^2 = (\tan{\alpha}+\tan{\beta})^2-2\tan{\alpha}\tan{\beta}+1$$ $$S^2 = x^2-2y+1$$ $$x^2-2y = \frac{49}{36}-1 = \frac{13}{36}$$ となる。連立させて整理すると、$$36x^2+72x-85=0$$となる。因数分解できて、$$(6x+17)(6x-5) = 0$$である。これより、\(x= -\frac{17}{6}, \frac{5}{6}\)となる。\(\tan{\alpha}\)も\(\tan{\beta}\)も鋭角であり、明らかに正なので
\(\tan{\alpha}+\tan{\beta} = \frac{5}{6}\)
となる。この時\(y = \tan{\alpha}\tan{\beta}= 1-x = \frac{1}{6}\)である。\(\tan{\alpha}, \tan{\beta}\)は二次方程式$$t^2-\frac{5}{6}x+\frac{1}{6} = \left(t-\frac{1}{2}\right)\left(t-\frac{1}{3}\right) = 0$$の解で\(\alpha\leq \beta\)、つまり、\(\tan{\alpha}\leq \tan{\beta}\)だから、
\(\tan{\alpha} = \frac{1}{3}\)
である。
解説
\((1)\) ベクトル表示したときの面積の公式は便利なので覚えておくと良い。
\((2)\) \((1)\)から\(S\)は対称式であることがわかったので、基本対称式を求める。
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