[math]1986年東京工業大学数学問題1

問題

整数\(a_n = 19^n + (-1)^{n-1}2^{4n-3} (n = 1, 2, 3, \cdots)\)のすべてを割り切る素数を求めよ。

方針

小さい\(n\)で実験してみると、答えはすぐに分かる。

解答

\(a_1 = 27 = 3\times 7\)であり、\(a_2 = 329 = 7\times 47\)であるから、題意のような素数があるとしたら\(7\)しかない。\(a_n\)が\(7\)で割り切れることを示す。$$\begin{eqnarray}a_{n+1} & = & 19^{n+1}+(-1)^n2^{4n+1} \\ & = & 19\{a_n-(-1)^{n-1}2^{4n-3}\} + (-1)^{n}2^{4n+1} \\ & = & 19a_n+(-1)^n(19\cdot 2^{4n-3} + 16\cdot2^{4n-3}) \\ & = & 19a_n+(-1)^n\cdot 35\cdot 2^{4n-3} \end{eqnarray}$$であるから、\(a_n\)が\(7\)で割り切れるなら、\(a_{n+1}\)も\(7\)で割り切れる。\(a_1\)は\(7\)で割り切れるので、帰納的に\(a_n\)が\(7\)で割り切れることがわかる。以上より、求める素数は\(7\)である。

解説

一瞬ぎょっとするがそれほど難しくない。漸化式を立てても良いし、合同式を用いても良い。数列の問題と同じで、\(n=1,2\)程度で確認してみようという気になれば、何をしても解ける問題である。

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