問題
正の整数に対して、二項係数に関する次の等式を示せ。
また、これを用いてはの倍数であることを示せ。
正の整数に対して、とおく。このとき、ならばであることを示せ。
が素数となる正の整数をすべて求めよ。
方針
誘導に従って素直に計算すれば良い。
解答
である。とは互いに素であるから、はの倍数である。
あるに対してを仮定する。この時、である。また、である。以上から数学的帰納法によりであればが成り立つ。
である。式からであった。これをと変形する。問題からはすべて整数で、も整数である。が素数であるとすると、のいずれかが素因数を持つ。ところが、問題からの時となるので、が素因数を持つことはない。また、であるから、が素因数を持つことはない。以上より、の時は合成数である。よって、が素数となる正の整数はである。
解説
数学的帰納法が利用できる。
の過程で現れた式が利用できる。なお、が整数になることを示しても良い。このはカタラン数と言われている。
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