問題
を満たす整数を考える。行列がを満たすとき、以下の各問いに答えよ。ただしはの逆行列を表す。
の値を求めよ。
の値を求めよ。
の値を求めよ。
を満たす実数に対してとおくとき、の値を求めよ。
を満たす整数の組をすべて求めよ。
方針
総合的な問題であるが、必要なのは粘り強い計算力だけである。
解答
からとなる。これをに代入して、となる。計算して、となる。これから、となる。第一式と第三式からを消去するとだから、整理してとなる。第二式と第四式からを消去するとだから、整理してとなる。これらの式をに代入して、となる。よってである。
からである。このに関しての二次方程式は実数解を持つので、判別式である。計算するととなり、は整数だったので、しかありえない。とするとからとなり、これを満たす整数は存在しない。とするとからとなり、であるからこれを満たす整数は存在しない。とするとからとなり、であるからとなる。これからであり、からであったから、となる。まとめると、となる。
からとなる。
からとなる。したがって、となる。よってである。
からが整数とするとも整数である。したがって、からしかありえないが、このとき順にとなり、が整数になるのはのときだけである。このときで、となる。したがって、に順次を代入すると、となる。
解説
ここで躓くと以下の問題は全く手が出ずに終了となってしまう。与えられた条件を計算するとつの式が出てくるがここから出てくるのはつの関係式だけである。つまりこのつの式からは、を決めることができない。そこで問題文に書かれているを用いてみる。上手くを代入すればそのまま求める式が出てくる。を失念するとどんなに頑張っても、以降を解くことは厳しい。
どのような解き方をしても良いが、の結果を見るとあるいはは余り大きくなれないことが分かる。の結果は楕円の方程式だからの範囲には制限がある。そこで、の二次方程式とみて判別式の条件からを求める。から解くと、が何のためにあるのか分からない。は単に計算するだけ。
メインだが、まで解けていれば簡単。計算ミスをしなければ満点を狙うことも可能な問題である。実はは直接解くこともできる。の式をの二次方程式とみて判別式が正であるという条件からの値が定まるからである。それほど面倒ではないので余裕のあるものはチャレンジしてみるとよい。簡単な問題だが試験場では難しく見えるかもしれない。特には、条件を見逃し泥沼に嵌ってしまったという受験生も多かったのかも知れない。
関連問題
1991年東京医科歯科大学前期数学問題1 整数と因数分解、素因数
2021年東京工業大学前期数学問題2 楕円と直線
関連リンク
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