問題
を以上の自然数とし、ひとつのサイコロを回くり返し投げるとする。以下の自然数について、回目にからの目が出たら、またはの目が出たらとして、数列を定義する。さらに数列を、、以上以下の自然数についてと定義する。このとき以下の各問いに答えよ。
を以上以下の自然数とする。となる確率を求めよ。
となる確率をを用いて表わせ。
が以上のとき、とおく。このときとなる確率を求めよ。
方針
となるのはまたはとなるときである。
の値に対してがどのような値を取るのか考える。
二進法でを表すと、であり、はとなる。
解答
となるとき、またはである。のとき、回目にまたはの目が出て、かつ回目にまたはの目が出れば良い。この確率はである。また、のとき、回目でからの目が出て、かつ回目でからの目が出れば良い。この確率はである。この二事象は互いに排反であるから、求める確率はとなる。
の値に対して、の値は以下のようになる。したがって、かのどちらかがでどちらかがのときとなる。これはとなる場合と、となる場合がある。前者の確率は、後者の確率はとなる。求める確率は、である。ただし、はを超えない最大の整数を表す。
である。はかのみの値を取るから、となるのは以下の場合である。
かつ以降は何が出ても良い場合
かつ以降は何が出ても良い場合
かつ以降は何が出ても良い場合
のいずれかになる。
の場合、となるのは、かである。前者の確率はであり、後者の確率はである。したがって、の場合の確率はである。
の場合、となるのは、かである。前者の確率はであり、後者の確率はである。したがって、の場合の確率はである。
の場合、となるのは、かである。前者の確率はであり、後者の確率はである。したがって、の場合の確率はである。
以上から、求める確率はとなる。
解説
少し計算すると、はかかしか取らない事がわかる。
求める確率はが奇数のとき、、が偶数のときとなる。
面白いことに、求める確率はに依らない。ちまちま計算するといくら時間があっても足りないので、二進数を用いるのが良いだろう。
関連問題
1981年東京工業大学数学問題1 数列と極限、隠れた二進数
1991年東京大学前期理系数学問題1 確率と漸化式、対称性
2007年東京医科歯科大学前期数学問題2 確率と座標平面、漸化式
2011年東京医科歯科大学前期数学問題1 確率と漸化式
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