問題
多項式の列を次のように定める。またのの係数をとおく。
を求めよ。
をとを用いて表わせ。
をを用いて表わせ。
をを用いて表わせ。
方針
まずは計算してみる。
解答
与えられた漸化式から、となる。
最初にが次式で、定数項がであることを示す。定数項がであることは、の形から明らか。は次式で、が次式であることを仮定すると、次式次式次式となるから、帰納的にが次式であることが言える。したがって、と置ける。これと、のときであることから、であることがわかる。ただし、であることや、などといった意味のなさないものはとしていることに注意する。
の帰納法と同じようにして、であることがわかる。の結果でとして、である。とすると、である。これから、である。であるからこの式はでも成り立つ。
の結果でとして、である。と置くと、である。これから、となる。であるから、この式はでも成り立つ。
解説
問題の様子を確認してください、という問題。ここで間違えると後で響くので、多少時間をかけても慎重に計算すると良い。
やっていることは難しくはないが。細かい部分の話は省略しても減点にはならないだろうが、シグマ記号を使わず紙にバーっと書いてしまって係数を比較したほうが楽かもしれない。
に気がつく必要がある。 がキチンと解けていればすぐに気がつく。との関係式を出した後の処理も問題ないだろう。
これもとやることは同じである。メインはの処理の部分になる。いきなり展開してバラバラにせずに、固まりで捉えられる部分は固まりのまま計算する。高レベルの受験生の集まる大学ではこういった処理をきちんと行って最後まで正しく計算が進められるかどうかで得点に差が出てくる。展開してからシグマ計算しようとした受験生は、心に留めておくと良い。
関連問題
1987年東京医科歯科大学数学問題1 数列と積分、極限
1990年東京医科歯科大学数学問題2 多項式と数列
2005年前期東京医科歯科大学数学問題1 数列、特性方程式
関連リンク
コメント