[math][東京工業大学]2024年東京工業大学数学問題1

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問題

xy平面上の曲線y=12x2に、点(a,12a2) (a>0)で接する円のうち、y軸の正の部分にも接するものをSaとおく。aが正の実数を動くときのSaの中心の軌跡をC、とくにS1の中心をPとする。
(1)Pの座標を求めよ。
(2)Pにおける曲線Cの接線の傾きを求めよ。

方針

どのような解き方で進めても良い。

解答

(1) Saの中心の座標を(b,c)、半径をdとする。Say軸に接するので、d=bである。したがって、Saの方程式は(xb)2+(yc)2=b2である。点(a,12a2)におけるy=12x2の接線はy12a2=a(xa)である。整理して、(1)y=ax12a2である。同じ点における円の接線は(ab)(xb)+(12a2c)(yc)=b2である。整理して、(12a2c)y=(ab)x+ab+12a2cc2である。(1)の接線の傾きはa (>0)で、になることはない。したがって、12a2c0で、変形すると(2)y=(ab)x+ab12a2c+cである。(1), (2)は同一なので、{a=(ab)12a2c12a2=ab12a2c+cである。上の式からb=a32ac+aであり、下の式からab=a44+c2である。最初の式にaを掛けて連立して整理すると、c2+a2c34a4a2=0である。c>0に注意して、c=a2+2aa2+12となる。これから、b=a3+aa2a2+1となる。

(1) a=1のときb=22,c=12+2となるから、点Pの座標は(22,12+2)となる。

(2) dbda=3a2+12aa2+1a2aa2+1=3a2+12aa2+1a3a2+1dcda=12(2a+2a2+1+2aaa2+1)=12(2a+2a2+1+2a2a2+1)であるから、点PにおけるCの傾きは、dcdb|a=1=dcda|a=1dadb|a=1=12(2+22+22)/(3+12212)=12(2+32)/(4522)=2+32852=(2+32)(8+52)6450=16+30+(10+24)214=1+2となる。

解説

円の接線については、以下の問題も参照。

円の接線の導出方法を解説。

どうせ(2)で傾きを出さなくてはいけないので、最初からa=1として計算しない方が良い。

関連問題

2022年東京工業大学数学問題3 座標平面と円、直角三角形、軌跡
2023年東京大学理系数学問題3 座標平面と解の配置
2024年東京大学理系数学第4問 座標平面と円、接線

関連リンク

https://www.titech.ac.jp/

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