問題
自然数に対して、という形の数を考える。これらの数はいずれも、それぞれ適当な自然数が存在してという表示をもつことを示せ。
方針
難問である。 などとすると、問題文のであることが予想される。これがわかっても、直接帰納法で示すのは難しい。関係式としてを持ってくる必要がある。
解答
と置く。である。 より、である。これから、帰納的には整数になる。
今、であることを示す。の時に正しく、あるで正しいとすると、 であるから、の時も正しい。以上から、であるから、両辺を計算して、となる。これを使うと、 となり、確かに題意が成り立つ。
解説
帰納法でもを示すことが出来るが、解答では「相棒」であるを持ち出している。このタイプの問題は,見たことがないと非常に難しいが、一回でも経験すると上のやり方で面白いように解けるようになる。そういう意味で、知識をもっているのは悪いことではない、という見本のような問題である。
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