問題
はまたは正の整数とする。方程式の解で、がともに奇数であるものを奇数解とよぶ。
方程式が奇数解をもてば、はの倍数であることを示せ。
方程式が奇数解をもつための必要十分条件を求めよ。
方針
は具体的になどと置く。はの利用を考える。
解答
方程式が奇数解をもつとき、を整数として、と置ける。これを代入して、 となる。は奇数だから、との奇偶は異なる。すなわち、どちらか一つは偶数である。よって、はの倍数になる。
逆にがの倍数のとき、は整数で、これをとすると、は となり、方程式の解である。よって、求める必要十分はがの倍数であること、である。
解説
奇数と偶数という言葉は小学校のときから用いているが、これはを法とした剰余類で、整数に対してのときを偶数といい、のとき奇数と呼んでいる。細かいことだが、もも無闇に展開せずに、という基本公式を用いて計算を省略している。
は、慣れていないと少し難しいのかも知れないが、を有効なヒントとしてまずがの倍数であるときから考えてみる。十分条件は、ひとつ具体的に解を求めれば良いという発想がないと厳しい。一般に必要条件と十分条件では、必要条件の方が簡単に求まる。ここら辺は整数問題を考えるときに比較的重要なポイントになる。
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