[math]1988年京都大学文系B日程問題1

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問題

\(0<x<1\)に対して、\(\displaystyle{\frac{1-x^3}{3} > \frac{1-x^2}{2}\sqrt{x}}\)が成り立つことを証明せよ。

方針

\(\sqrt{x}\)のままでは考えにくいので置き換えする。

解答

\(\sqrt{x} = t\)とすると、\(0<t<1\)である。示すべき不等式は\(\displaystyle{\frac{1-t^6}{3} > \frac{t-t^5}{2}}\)である。更に変形すると、\(2t^6-3t^5+3t-2<0\)である。\(0<t<1\)でこれを示せば良い。$$\begin{eqnarray}2t^6-3t^5+3t-2 & = & (t-1)(2t^5-t^4-t^3-t^2-t+2) \\ & = & (t-1)(t+1)(2t^4-3t^2+2t^2-3t+2) \\ & = & (t-1)^2(t+1)(2t^3-t^2+t-2) \\ & = & (t-1)^3(t+1)(2t^2+t+2) \end{eqnarray}$$であり、\(2t^2+t+2 = 2\left(t+\frac{1}{4}\right)^2+2-\frac{1}{8} > 0\)であるから、\(0<t<1\)で\(2t^6-3t^5+3t-2 < 0\)となる。以上より、題意の不等式の成立することがわかる。

解説

どんどん因数分解していけば最終的に簡単な形になる。組立除法については教科書や参考書で確認するとよい。難関大学でも難問ばかり出題される訳ではない。試験ではこのような問題を確実に解くことが大切である。

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