問題
を自然数とする。からまでの自然数を並びかえて、順にとおく。また、次の条件が成立しているとする。
個の組 は、すべて互いに異なる。
以上以下のすべての自然数に対し、が成り立つ。
このとき以下の各問いに答えよ。
かつのとき、を求めよ。
かつのとき、を求めよ。
かつのとき、を求めよ。
かつのとき、を求めよ。
方針
まずは誘導に従い実験してみる。
解答
のときで、条件からであるから、となる。このとき、となり条件も満たされる。
条件からであり、であるから、であり、である。これよりかつが必要である。は異なるので、の取りうる組み合わせは以下の様になる。
まずを決める。
また、条件からであるから、一番上の組み合わせ以外は不適であることがわかる。このようにしておいて、再度であることから、も決められる。
も決められる。
以上から、となる。
の時を例に考える。条件からはすべて異なるので、のどれかになる。条件からであり、であるからである。とすると、となり、個の組の中でとなる組がなくなる。したがってで、同様に考えてが決定する。
の時の例。
が決まると、対称性を利用して、同様にと決まっていく。
一般のでも同様に考え、と決定する。
のときである。と同様に考え、となる。したがってである。また、となる。したがってとなり、となる。
解説
と順番に考えていくのがわかりやすい。条件から個の組はすべて異なるので、が決まるとも決まってしまう。つまり、から個の整数の差で組み合わせを決めるので、ならばとしないと、が作られなくなってしまう。このことに気が付かないと非常に難しく感じてしまう。
であるが、が決まっていて、とをリストアップしていく。ここからについて考えるが、との距離よりもとおよびとの距離は離れていなくてはならない。また、との距離よりもとおよびとの距離は離れていなくてはならない。これを考慮して表をみると、可能な組み合わせは一通りしかないことがわかる。
関連問題
1987年東京医科歯科大学数学問題2 場合の数と置き換え
1998年東京大学前期理系数学問題2 場合の数と置き換え
2001年東京医科歯科大学前期数学問題3 場合の数、誘導の利用
2015年東京医科歯科大学数学問題1 場合の数と確率、ガウス記号
2021年東京医科歯科大学数学問題1 場合の数と数え上げ、重複組み合わせの考え方
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