問題
箱の中に\(1\)から\(n\)までの番号がついた\(n\)枚の札がある。ただし\(n\geq 5\)とし、同じ番号の札はないとする。この箱から\(3\)枚の札を同時に取り出し、札の番号を小さい順に\(X, Y, Z\)とする。このとき、\(Y-Z\geq 2\)かつ\(Z-Y\geq 2\)となる確率を求めよ。
方針
\(Y\)を固定して考えるのが筋であるが、一気に解く方法もある。
解答
全体の事象は\(n\)枚から\(3\)枚選ぶ場合の数なので、\(_{n}{\mathbb{C}}_{3}\)となる。\(Y= k\)とする。\(Y-X\geq 2\)かつ\(Z-Y\geq 2\)となるのは、\(3\leq k\leq n-2\)のときである。\(Y-X\geq 2\)となる\(X\)の選び方は\(1, 2, \cdots, k-2\)の\(k-2\)通り、\(Z-Y\geq 2\)となる\(Z\)の選び方は\(k+2, k+3, \cdots, n\)の\(n-(k+2)+1 = n-k-1\)通りである。したがって、\(Y-X\geq 2\)かつ\(Z-Y\geq 2\)となるのは、\((k-2)(n-k-1)\)通りである。求める場合の数は、$$\begin{eqnarray}\sum_{k=3}^{n-2}{(k-2)(n-k-1)} & = & \sum_{l=1}^{n-4}{l(n-l-3)}\\ & = & (n-3)\sum_{l=1}^{n-4}{l}-\sum_{l=1}^{n-4}{l^2}\\ & = & (n-3)\cdot \frac{(n-4)(n-3)}{2}-\frac{(n-4)(n-3)(2n-7)}{6}\\ & = & \frac{(n-3)(n-4)}{6}\left(3(n-3)-(2n-7)\right)\\ & = & \frac{(n-4)(n-3)(n-2)}{6}\end{eqnarray}$$となる。求める確率は、$$\begin{eqnarray}\frac{\frac{(n-4)(n-3)(n-2)}{6}}{_{n}{\mathbb{C}}_{3}} & = & \frac{(n-4)(n-3)(n-2)}{6}\cdot \frac{6}{n(n-1)(n-2)}\\ & = &\underline{\frac{(n-4)(n-3)}{n(n-1)}}\end{eqnarray}$$となる。
別解
\(Y-X\geq 2\)かつ\(Z-Y\geq 2\) \(\iff\) \(Y-1 > X\)かつ\(Z-2 \geq Y-1\) \(\iff\) \(1 \leq X < Y-1 < Z-2\leq n-2\)である。\(1\)から\(n-2\)までの整数から\(3\)個を選んで、小さい順に\(X, Y-1, Z-2\)と決めれば良い。求める確率は$$\frac{_{n-2}{\mathbb{C}}_{3}}{_{n}{\mathbb{C}}_{3}} = \underline{\frac{(n-4)(n-3)}{n(n-1)}}$$となる。
解説
一文字固定して着実に解く方法も、別解の考え方もどちらも大切である。別解の考え方については、特に下の問題が参考になる。
下の1998年の東大の問題も重要である。
\(Y-X\geq 2 \iff Y-1 > X\)の言い換えは重要である。一般に整数や場合の数の問題を解くときに、整数\(a, b\)に対して$$a\leq b \iff a < b+1 \iff a-1<b$$はとても重要である。当たり前であるが、忘れがちであるので、留意しておくと良い。
関連問題
1998年東京大学前期理系数学問題2 場合の数と置き換え
2006年度前期東京医科歯科大学数学問題1 数列、場合の数、置き換え
関連リンク




コメント